![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=490x1024:format=jpg/path/sa855dbad20459ba5/image/i357649029eceacf6/version/1597935317/image.jpg)
藤原歌劇団の『カルメン』を観てきました。
今年初となったオペラ鑑賞は
音大でピアノを専攻し
フラメンコやカスタネットもこなしてしまう
友人Kさんに誘ってもらいました。
当初は4月公演予定だったところ
コロナで延期となっていたそうですが
コロナ禍での上演は様々な面で
通常とは異なっていました。
入り口での感染対策や
間隔を空けての座席設定
ドリンクコーナー閉鎖などは
想定範囲内でしたが、
出演者への花束や贈り物の自粛要請
そして上演中の「ブラーヴォ」等のかけ声も
しないようにと上演前に説明がありました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=496x1024:format=jpg/path/sa855dbad20459ba5/image/icde39073d4466f92/version/1597986912/image.jpg)
しかし一番驚いたのは
歌手たちがフルのフェイスシールドを
して舞台に現われたことでした。
マイク無しで客席の隅々まで
生の声を響かせるオペラ歌手。
どれほど歌いにくかったことかと
想像しただけで涙が出そうになります。
公演当日に至るまでの出演者の練習も
一人でも感染者が出てしまうと
公演を見送ることになりかねないので
万全の配慮をしていたようで
主催者側は本当に大変だったと思います。
![2010年、MET公演でのエリーナ・ガランチャ。大好きなカルメン歌いのひとり](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=496x1024:format=jpg/path/sa855dbad20459ba5/image/ib5bac6bfd1c0040f/version/1600872081/image.jpg)
カルメンについては以前も
ブログにアップしましたが
劇場へも何度か観に行ったり
自宅でDVDを観ることも多い
大好きなオペラです。
しかし今回初めて知ったことがありました。
これまで観てきたカルメンは
アリアや重唱の間は台詞がある
形式でしたが、今回のカルメンは
レチタティーヴォで歌いつなぐものでした。
これは初めて観る形式でした。
![1987年、MET公演。レオーナ・ミッチェル演じるミカエラとホセの二重唱が本当に美しい](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=496x1024:format=png/path/sa855dbad20459ba5/image/icefe771a77c3e7ba/version/1597969429/image.png)
帰宅して調べたら
オリジナルは台詞形式だったのが
台詞部分もレチタティーヴォで
歌いつなぐ改変版(ギロー版)が
後で作られたのだそうです。
カルメンはフランス語のオペラですが
海外公演ではフランス語の発音が難しいために
このギロー版が作られたのだとか。
結果的にカルメンが世界的に人気の
オペラとなる後押しとなったようです。
なるほど……
第一幕でホセが母親からの手紙を
読み上げるシーンがカットされていたのも
そんな理由からかもしれません。
![現代最高のカルメン歌いと賞されるアグネス・バルツァ。お皿をカスタネット代わりに踊る魅力的な場面。こちらも1978年MET公演](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=496x1024:format=png/path/sa855dbad20459ba5/image/i6365833c087736cf/version/1597987047/image.png)
どんな舞台も一期一会。
いつも感動があるのもライブの魅力です。
藤原歌劇団のオペラは初めてでしたが
音楽の素晴らしさや楽しさ、
そしてコロナ禍の制限の中で
作品を皆で作り上げる熱意も伝わり
存分に舞台を楽しませていただきました。
Kさん、ご一緒させていただき
ありがとうございました(*´∀`*)
本当に無事に上演できて
劇団員や主催の皆さんへ大声で~(笑)
ブラーヴィ♪