![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=470x1024:format=jpg/path/sa855dbad20459ba5/image/iaf2ae961e21b2194/version/1589210657/image.jpg)
乳がんと向き合って四年半。
振り返ると、がんと向き合うことは
自分の内面と向き合う、ということでした。
これまでの取り組みで一番効果的だった
ものは? と聞かれることがあります。
がんと向き合う第一歩は、まずは
相手を知ることではないかと思いますが、
この四年半、最終的に私がやってきたのは
自分の内側にある、がんを作りだした
自分(の意識)と向き合うことでした。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=470x1024:format=jpg/path/sa855dbad20459ba5/image/ie4aafa5cacb14a58/version/1588347238/image.jpg)
これは、自分の何がいけなかったのか?
という原因や、悪いところ探しではありません。
そもそもがんは、私たちを死なそうと
思ってあらわれたのではなく、
心のありようの何かを変えるための
目覚まし時計だと私は捉えています。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=470x1024:format=jpg/path/sa855dbad20459ba5/image/i8c881c84906f2d63/version/1588259914/image.jpg)
私たちの体内では毎日数千個の
がん細胞が生まれていると言われています。
しかし免疫細胞が、がん細胞を
異物と判断して退治するので、
私たちは健康でいられます。
これが、生まれ持った自然治癒力です。
ところが免疫細胞の働きが弱まると
すべてのがん細胞を退治できなくなり、
長期化するとがんが発症します。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=470x1024:format=jpg/path/sa855dbad20459ba5/image/i07c964f8b9041179/version/1588073907/image.jpg)
体の振る舞い(病気や症状)は
意識が司っていますが
がんの診断を受ける方は、
自分よりも周囲を優先しがち
自分が我慢してものごとを収める
感情を抑える事が多い
自己評価が低い……
などの意識傾向があるように感じます。
そのような意識状態の肉体では
細胞もそのように振る舞い、
自分を守るための免疫細胞が
サボタージュを起こして
「自分を守ることをしない」
といったことも起きてしまいます。
その意識を持つに至った背景には
幼少期の体験や、家族との関わりであったり
自分らしさや感情を抑えつづけてきたりと、
その要因は人それぞれ異なり、
そして幾重にも重なっています。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=470x1024:format=jpg/path/sa855dbad20459ba5/image/i52e1fc73a1caee78/version/1588074124/image.jpg)
がんの診断は死を連想させますから、
恐れに飲み込まれそうになります。
しかし少し見方を変えると、
この病気は今日明日の命が
脅かされている急性疾患ではなく
時間が与えられています。
時間が与えられている意味も踏まえて
どんな治療法を選択するにせよ、
これからをよりよく生きるために
自分を押さえ込んでいないか?
本当は自分はどう生きたいのか?
といったことに意識を向けてみることが
大切だと感じます。
いま診断を受けて悩んでいる方が
がんを通してご自分と向き合い
今後の人生をより豊かなものにして
いただけたらと心から願っています。